狐の嫁入り(きつねのよめいり)
嫁入り行列の提灯の群れを思わせる狐火が、夜間、遠くの山野にいくつも連なっていることをいう。
同じような現象を地方により「狐の嫁」「狐の嫁取り」「狐の祝言」ということもある。
結婚式場の普及していなかった昭和中期頃までは、夕刻、嫁が提灯行列に迎えられて結婚先の家へ嫁いでゆくのが普通で、連なる怪火が婚礼行列の様子に似ているため、嫁入りする者が狐と見なされたのは、嫁入りのような様子が見えるにもかかわらず実際にはどこにも嫁入りがないことを、人を化かすといわれる狐と結び付けられた。
天気雨、日照り雨は、日が照っているのに雨が降る現象を狐火の怪しさのようであることにたとえ、狐の嫁入りとも言われるようになった。
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