のっぺらぼう(のっぺらぼう)
目も鼻も口も無い顔をしており、人を驚かせることを好む妖怪。
ある日、江戸の赤坂、紀伊国坂で、うずくまり泣いている女性を、一人の商人が見つける。
心配し声をかけたところ、振り向いたその女性の顔は凹凸の無いのっぺりとした顔だった。
驚いた商人は無我夢中で逃げ出し、屋台の蕎麦屋に逃げ込み、
後姿の無口な主人に今見たことを説明した。
すると蕎麦屋は「その化け物はこんな顔でしたかい?」と言いながら、商人の方に振り向いた。
そこには、あの化け物と同じようにのっぺりとした顔があったという。
商人はそのまま気を失ってしまったそうです。全ては狢が化けた姿だったと伝えられています。
|
|